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  • 2023.10.2

むし歯にならない甘味料

キシリトールは、1900年の初めにフィンランドの樺の木から初めてつくられました。
木から採れた甘味料なので木琴=「xylon」が語源といわれています。
木・果物・野菜・それに動物や人間でも、ほとんどの生き物は自然にキシリトールを自分の体の中から作ることがわかっています。
このようにキシリトールは天然由来の甘味料であることがお分かりいただけたと思います。
そして、その甘さは砂糖にとても良く似ています。ですから菓子作りにはとても適した甘味料といえます。しかもカロリーは砂糖に比べて40%も少なく、砂糖とは異なり低GI食品です。ゆっくりと体に吸収され、血糖値の上昇もとても穏やか、糖の摂取を制限されている方にもおすすめの甘味料なのです。
そしてキシリトールは歯の健康にとっても良いこともわかっています!!

ではそんな健康に良いキシリトールですが、1日にどのくらい食べたらよいのでしょうか。
むし歯予防には
幼児は1日にキシリトール量として3g~5g
小学生からは5g~10g以内

を摂取すると良いといわれています。
お口の中が酸性になりやすい食後やおやつの後など、よく噛んで1日3回お召し上がりください。
当院でも販売しているBSAキシリトールグミはどれも1粒あたり0.75gのキシリトールを含有しています。1日4~6粒を目安にお召し上がりください。
よく噛むことで唾液が良く出るようになります。唾液にはお口の中をきれいにしたり、酸によって溶かされたミネラル成分を戻す働きがあります。


キシリトールとはどんな働きをしてくれるのでしょうか。
キシリトールには、歯垢(プラーク)やむし歯菌を減らすチカラがあるということが、世界中何百という臨床・研究で明らかになっています。お口の中のむし歯菌はキシリトールが大っ嫌い。
だからむし歯はお口の中で増えることができず歯を溶かす酸を作ることもやめてしまいます。
実際にキシリトールを摂取したことにより、お口の中のむし歯菌が90%減ったという例も報告されています。
日本ではむし歯予防にはキシリトール入りのガムが有名ですが、海外では、キシリトール入りのキャンディー・チョコレート類も多く販売されており、キシリトール入りのお菓子は世界15カ国以上のメジャーな歯科協会によっても推奨されています。
おやつでお子様に与えるお菓子には砂糖を含まないキシリトール入りのものが安心です。
今では多くの歯科クリニックで歯の健康に良いキシリトール入りお菓子を推奨しています。

それならキシリトールを食べれば歯みがきはしなくてもいいのかというとそうではありません。
むし歯予防で一番大切なのは歯磨きとフロスです!!
キシリトールはむし歯を防ぐ魔法の食べものではありません。
歯を健康にすることを手助けする大切なアイテムの一つと考えておきましょう。