麻酔がこわい!そんな方に〜《後編》
麻酔編、後半です☺︎︎︎︎
痛みへの恐怖から、「麻酔が効かなかったらどうしよう…」と不安を抱えている方、実際に麻酔が効きにくかった経験がある方もいるかと思います。
《麻酔が効きにくいことが不安な場合》
歯は顎の骨に埋まっているので、麻酔薬が神経に届くためには、麻酔薬が骨のなかにしみていかなければなりません。緻密な(しっかりした)骨の持ち主では、麻酔薬が浸透しにくく効きにくいといえます。
効きにくい骨質の場合はより強い麻酔を行う
伝達麻酔を行う
▷伝達麻酔では、麻酔薬が神経に直接作用するため効果は確実です。
とはいえ、神経の走行には個人差があるので、効果が得られない場合は、場所を移して再度注射することがあります。麻酔がきちんと効いているかどうかは、治療の前に確認しますので、ご安心ください。
麻酔で気分が悪くなる場合
「麻酔で気分が悪くなる」という場合、原因のほとんどは、麻酔に対する恐怖心によるものです。恐怖心は心臓と血管に作用したり、呼吸を早めたりして、脳を流れる血液を減少させます。これらを防ぐためにはリラックスすることが効果的です。
他にも痛み刺激が原因となって、血圧、脈拍が低下し、脳に十分な血液が流れなくなります。これらは麻酔にともなって発症することが多いため、麻酔薬アレルギー(アナフィラキシー)と誤解されることも少なくありません。しかし、アナフィラキシーと異なり、ほとんどの場合は安静にしていれば回復します。
もう一つの原因としては、過呼吸発作が挙げられます。こちらも不安や恐怖、痛みなど、精神的・肉体的ストレスが引き金となって激しい呼吸をするようになり、脳血管が収縮して十分な血液が流れなくなることで発症します。
高血圧、心臓病など、麻酔薬中のアドレナリンと注意が必要な疾患があるため、お薬手帳をご使用中の方は持参して下さい。