• 衛生士ブログ
  • 2025.11.17

入れ歯の種類と特徴

入れ歯の役割

入れ歯は単なる見た目の改善だけでなく、私たちの健康と生活の質を支える重要な役割の担っています。入れ歯とは、歯を失った部分を補う人工の歯のことで、大きく分けて「総入れ歯」と「部分入れ歯」の2種類があります。

部分入れ歯 総入れ歯

総入れ歯の基本な特徴

総入れ歯は、上顎または下顎全ての歯を失った場合に使用する入れ歯(義歯)です。歯茎にピタッと密着するようなつくりで、口腔内の形状に合わないと外れやすいという特徴があります。

保険適用:レジン床義歯

床(歯の土台となる部分)に歯茎のようなピンク色のレジン(プラスチック樹脂)を使用しています。総入れ歯の種類の中で最も一般的なタイプ

レジン 入れ歯

メリット:費用が比較的安価、調整や修理が保険適用、作り直しが簡単

デメリット:耐久性がやや劣る(3〜5年程度)、違和感がある、経年劣化でレジンが変色

保険適用外:金属床義歯

入歯の床の部分を金属で作った入れ歯。コバルト、チタン、プラチナなどの素材が多く使用されている。

金属床 入れ歯

メリット:耐久性が高い(7〜10年程度)、レジン床より薄いため装着感が良い、破損しにくい

デメリット:保険適用外のため高額、重さを感じやすい、金属アレルギーの方は使用できない

部分入れ歯の基本的な特徴

残っている歯に「クラスプ(留め具)」と呼ばれる金属を引っ掛けることで入れ歯を支える仕組みです。

保険適用:クラスプ義歯

人工歯と入歯の床はレジン、クラスプ部分は金属でできた入れ歯になります。残っている歯が一本でもあれば装着可能で、調整や修理も保険適用で行うことができます。

金属クラスプ 入れ歯

メリット:費用が安価、調整が容易、着脱が簡単

デメリット:金属のクラスプが目立つ、残存歯が負担かかる、装着時に違和感

保険適用外:ノンクラスプデンチャー

金属のクラスプの代わりに歯茎の色に似た樹脂を使っています。歯が見える状態で笑ったり、話したりした場合でも入れ歯に気づかれにくく、審美性が高いのが特徴です。しっかりと歯茎にフィットするため、金具や締め付けが苦手な方にも向いています。

メリット:金属アレルギーの心配がない、自然な見た目、軽量で装着感が良い

デメリット:高額、破損しやすい、修理も保険適用外

ノンクラスプ 入れ歯