禁煙するとお口の中も健康を取り戻す
時間をかけて健全な歯ぐきに戻っていく
禁煙すると歯ぐきの出血が増えるのは、ニコチンの血管収縮作用が無くなるためです。また、正常な炎症反応が戻ることにより、赤みや腫れなども増すかもしれません。どちらも一時的なものなので、心配しないでください。プラークコントロールがきちんと出来ていれば治ってきます。禁煙を続けるにつれ、歯ぐきは健康なピンク色になり、みずみずしさを取り戻します。メラニン色素の着色も薄くなっていきます。
歯科は禁煙支援にぴったり
お口の中は喫煙の影響を目で見ることが出来る唯一の場所です。それと同じく、禁煙の効果も目でしっかり確認できます。患者さん本人の視覚に訴えることができるのが歯科の最大の強みなのです。
タバコを吸う人も吸わない人も、やめようと思っている人も思っていない人も、大人も子どもも、歯科医院を受診します。非喫煙者にはこのままタバコを吸わないようにしてもらうために、喫煙者には禁煙してもらうために、さまざまなアプローチが可能です。
メインテナンスを通じて継続的に患者さんに関わっていけるというのも、歯科の強みです。その時は禁煙する気持ちがなくても、継続してメインテナンスで働きかけるうちに、患者さんの気持ちに変化が起きることがあります。
すぐに禁煙とはいかないケースもありますが、その方に合わせたアプローチをして、禁煙へとサポートしていきます。
たとえ再び喫煙してしまっても、今まで禁煙していたメリットがゼロになるわけではありません。
何度でも再チェレンジすればいいのです。来院が途絶えてしまわないことがもっとも大切です。
育てよう「禁煙の木」
喫煙のデメリットを知ることは、禁煙を始めるモチベーションとなります。しかし実際に禁煙を継続していくには、禁煙のメリットを患者さん自身が感じることが一番です。
・ご飯が美味しくなった
・孫に臭いと言われなくなった
・ジョギングが楽になった
・お小遣いが減らなくなった
このように禁煙してよかったことをできるだけ沢山書き出しましょう。
行動を持続するモチベーションにはデメリットではなくメリットが大切です。禁煙以前と以降で口腔内写真を見比べてもらえば、歯肉の健康改善が一目でわかります。一緒に健康を取り戻していきましょう!