口臭が生じる仕組みと原因
口臭の原因はさまざま
口臭は、自分自身では慣れてしまって分からない場合が多く、周りから指摘されて気づく場合や、周りの人の仕草から自分に口臭があると思い込んでしまう場合があります。
原因は、主にお口の中の舌苔やプラークで、それらが原因の口臭を「生理的口臭」と分類しています。朝起きた時や、空腹時、疲労時、緊張して口が渇いた時に感じる口臭、女性における生理時の口臭、加齢による老人性口臭などが挙げられます。新陳代謝で古くなってはがれた粘膜などのタンパク質を、舌苔やプラークの中にいる細菌や微生物が分解すると、口臭のもとになるガスを発生するのです。
一方、全身の健康状態や生活習慣とも関連しているものもあり、歯周病などのお口の病気や糖尿病などの全身の病気などによって起こる口臭は「病的口臭」と呼ばれています。
〈朝起きた時に口臭が気になる理由〉
起床時はお口の中の細菌が増えている
起床時に口の中がネバネバして不快に感じることがあります。これは寝ている間に唾液の分泌が減り、細菌が増殖するためで、「モーニングブレス」と呼ばれています。
歯周病や糖尿病などが原因の病的口臭も1日のうちに変化がありますが、原因となる病気を治癒しないままでは口臭の生じる時間が多くなります。生理的口臭でも、起床時や空腹時などに口臭が基準値以上になる事があります。
口臭治療前後での口臭の変化
a.病的口臭は、治療前は一日中強い値を示し、治療して値は下がっても、根本的な疾患がすべて完治されないと、ヒトの嗅覚閾値以内にはなりにくい。
一方、
b.生理的口臭は、治療前は起床時や空腹時などに閾値以上になるが、治療後は一日中閾値付近または閾値以下に抑えることができる。