口臭の治療法
お口の中の細菌を減らそう
口臭の治療は、まず検査を受けて原因を明らかにしましょう。病気が原因の場合は、その病気の治療によって改善するでしょう。
また、病的口臭でも生理的口臭でもお口の中をきれいにして、口臭を発生する細菌を減らすことが治療になります。正しいブラッシングに加え、歯間ブラシやデンタルフロスを使用した歯と歯の間の清掃、舌磨きを行うことが、口臭の軽減には効果的です。入れ歯の方は、入れ歯の清掃も行いましょう。
お口の中に口臭を発生する細菌が多くいて、そうした道具を使った清掃だけでは口臭が軽減しにくい場合は、薬用成分が含まれている洗口剤を補助的に使うことで、効果が出ることがあります。ただし、自己流でのお口の清掃や洗口剤の使用はかえって口臭を増加させるおそれがありますから、歯科医療者の指導を受けましょう。
唾液がたくさん出ると口臭が減る
一般的には口臭は、食事やブラッシング後、時間の経過にしたがって強くなり、食後に減少します。食品にもよりますが、食事をすると咀嚼や舌の動きにより唾液が出て、その自浄作用によって口臭が減少します。ただし、食べかすが残ったままでブラッシングしないと、その後、口臭が強くなります。
舌磨きも洗口もどちらかだけでは不十分
口臭予防のために使用されている洗口剤やタブレット、ガムなどには、強い良い香りで口臭を抑制する「マスキング効果」、におい成分を吸着したり、酸化させたりすることによる「消臭効果」、口臭をつくる細菌へはたらく「抗菌作用」があります。
舌磨きは口臭の予防や抑制に高い効果がありますが、舌苔が沢山付きやすい奥の方を磨くと…
・嘔吐反射が出やすい
・舌の表面が凸凹しているため十分に磨きづらい
・舌苔を完全に取ろうとするあまりに力が入って舌を傷つけたり、舌痛を引き起こしたりすることがある
など、デメリットもあります。
また、洗口剤を使った洗口だけでは、舌苔はバイオフィルム化しているため、洗口剤の抗菌剤が細菌に直接作用することができません。そこで、舌磨きと洗口剤を使った洗口の両方を行うことで、口臭予防・抑制の相乗効果が期待でき、無理なく口臭の予防や抑制を行えます。
ただし、洗口剤を使った洗口を一時的に行っても、抗菌効果は期待できません。アレルギーや副作用が生じることもありますので、使用の際は自分に合ったものを選びましょう。
気になる事や分からない事がある際は、お気軽にスタッフにお尋ねください。
歯科衛生士 岡崎