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  • 2023.8.21

妊娠期の歯との関わり

妊娠7週目に入ると早くも乳歯の芽ともいわれる歯胚ができ始めます。
乳歯は次々に目を出し、お母さんのおなかの中でほぼ完成するのです。
そして妊娠5ヶ月を迎える頃には乳歯の次に生えてくる永久歯の歯胚もでき始めてきます。
妊娠期は赤ちゃんの歯が作られる大切な時期でもあります。この時期のお母さんの栄養状態で生まれてくる赤ちゃんの歯の栄養が左右されてきます。

お母さんは赤ちゃんの健康な体と歯を作るため、栄養のバランスの整った食事を摂る責任があるのです。人体のカルシウムの99%は歯や骨にあるといわれています。
このことから歯はカルシウムで作られていると思い込んでいる方も多いのではないでしょうか?
丈夫な歯を作るのに必要なのはカルシウムだけではありません!

①土台         ②形成
タンパク質 →→→→→ カルシウム・リン + ビタミン

こうして丈夫で健康な歯は作られていくのです!
歯の土台となり歯を支えるタンパク質、歯を丈夫なものに作り上げるカルシウムとリン、それらの吸収を助け体内の組織が効率よく働くための潤滑油となるビタミンを効率よく摂取することが大切です。

また妊娠期はむし歯になりやすい時期でもあります。
原因として次のようなことが考えられます。
①唾液が酸性になり歯垢ができやすい状態になる
②妊娠による嗜好の変化により、酸性のもの(酸っぱいもの)を食べる回数が増える
③妊娠中は子宮が徐々に大きくなり、胃を圧迫するため食事回数が増えて口の中が汚れる機会が増える

つわりがあるときは、歯ブラシを口に入れるのも辛かったりしますよね。
歯ブラシが舌に当たると嘔吐反射が起きやすくなります。どうしても歯磨きができないときは、うがいをして口の中をすすいで食べかすがお口の中に残らないようにしましょう。
食事を作ること、食べること、食後の歯磨き、すべてが億劫になりがちな妊娠期ですが、大切な歯を守るために元気な赤ちゃんと対面する日を心待ちにして頑張りましょう。