一見綺麗でも危ない被せ物の特徴とは?
被せ物は「見た目が綺麗かどうか」で判断されがちですが、
実はそれだけでは安心できません。
ぱっと見はとても自然で美しく仕上がっているのに、数ヶ月〜数年でトラブルが起きてしまうケースは珍しくありません。
今回は技工士の目線から、
「一見綺麗でも危ない被せ物の特徴」についてお話しします。
どれだけ色や形が綺麗でも、
歯との境目にわずかな隙間があると要注意です。
この隙間から細菌が侵入し、
二次虫歯のリスクが高まります。
しかもこのズレはほとんどの場合、
肉眼では分かりません。
見た目が完璧でも、内部では虫歯が進行し、
気づいたときにはやりかえになることもあります。
一見問題なさそうでも、
ほんのわずかなズレが大きな負担になります。
• 少し高い → 特定の歯に負担集中
• 低すぎる → 噛めない・他の歯に負担
その結果…
• 痛みが出る
• 被せ物が割れる
• 歯の根にダメージ
などのトラブルにつながります。
👉 見た目では分からない「機能のズレ」が重要です。
「ツルッとしてて綺麗=良い」とは限りません。
本来の歯には、細かな凹凸や流れがあります。
それによって
• 食べ物の流れ
• 汚れの付きにくさ
• 歯ぐきへの負担軽減
が保たれています。
しかし形を整えすぎると…
• 食べ物が詰まりやすい
• 歯ぐきに負担がかかる
👉 見た目重視で機能が落ちている状態です。
歯は1本で機能しているわけではなく、周囲と支え合っています。
特に重要なのが「コンタクト(隣との当たり)」です。
• 弱い → 食べ物が詰まりやすい
• 強い → 圧迫感・歯周トラブル
一見綺麗でも、このバランスが崩れていると長持ちしません。
被せ物と歯ぐきの関係も非常に重要です。
立ち上がりが不自然だと
• 歯ぐきの炎症
• 腫れ
• 出血
などが起きやすくなります。
最初は綺麗でも、時間が経つほど差が出るポイントです。
実はこれが一番多く、見抜きにくい問題です。
技工士は
• 口腔内写真
• 仮歯の情報
• 噛み合わせの記録
などをもとに被せ物を作ります。
しかし情報が不足していると、どうしても“推測”で作る部分が増えてしまいます。
その結果…
👉 見た目は綺麗でも、どこかに無理が出る
見た目だけで判断しないことが大切
被せ物は
• 見た目
• 適合
• 噛み合わせ
• 周囲との調和
これらすべてが揃って初めて「良い被せ物」と言えます。
見た目だけで判断してしまうと、本当に大切な部分を見落としてしまいます。
技工士が大切にしていること
私たち技工士は、患者さんからは見えない部分にこだわっています。
なぜなら、
見えない部分こそが寿命を左右するからです。
まとめ
一見綺麗でも危ない被せ物には共通点があります。
• 適合が甘い
• 噛み合わせのズレ
• 形態の違和感
• 周囲とのバランス不良
• 歯ぐきとの不調和
• 情報不足
「綺麗に入ったから安心」ではなく、その中身までしっかり作られているか。
そこが、長く使えるかどうかの分かれ道です。