「最近、歯茎の色が気になる」「これって歯周炎のサイン？」——そんな不安を抱えている方は意外と多いものです。

実は、歯茎の色はあなたのお口の健康状態を反映する大切なサイン。特に歯周病は“痛みが出にくいまま進む”ため、色の変化にいち早く気付けるかどうかが予防の鍵になります。

ここでは、健康な歯茎の色と、歯周炎に見られる典型的な色の違いをわかりやすくまとめました。

■ 健康な歯茎はどんな色？

● 健康な歯茎の色

• 薄いピンク色
• 血色がよく、自然な明るさ
• 表面は引き締まり、スティップリング（みかんの皮のような凹凸）が見られることも

● 健康な歯茎の特徴

• 腫れがない
• 触れても痛みがない
• 出血しない
• 歯と歯茎の境目がくっきり

歯ブラシのときに出血がないか、鏡で見たときに赤く膨れていないかがポイントです。

■ 歯周炎の歯茎は色で分かる

歯周炎（歯周病）が進むと、歯茎の色は明確に変化します。

【ステージ1】歯肉炎

→ 赤みが増す（ライトレッド〜レッド）

• ほんのり赤い
• 歯茎の縁が腫れぼったい
• 歯磨きで出血しやすい

炎症が始まった段階で、早ければセルフケアで改善できることも多い状態です。

【ステージ2】軽度〜中等度歯周炎

→ 暗い赤色・赤紫色に（ダークレッド〜パープルレッド）

• 炎症が深まり、血液が滞るようになる
• 歯茎が柔らかくブヨッとして見える
• 口臭が強くなることも

この色になってきたら、セルフケアだけでは改善が難しく、歯科でのクリーニングが必要です。

【ステージ3】重度歯周炎

→ 黒ずんだ紫色（ダークパープル〜青紫）

• 血流が悪化し、黒っぽく変色
• 大きく腫れたり、膿が出る
• 歯がグラグラ動く

ここまで進行すると、噛む力に影響が出て日常生活にも支障が出ます。早急な治療が必要です。

■ 間違えやすい「歯茎の黒さ」

「黒い＝歯周病」とは限りません。

● メラニン色素による黒ずみ

• アジア人に多い体質的な着色
• 茶色〜黒色のまだら模様
• 痛みや腫れがなければ問題なし
• 美容目的で除去も可能

※ 痛み・腫れ・出血が同時にある場合は歯周病の可能性あり。

■ 色の変化を感じたら、どうすればいい？

● まずはセルフチェック

• 歯磨きで出血する？
• 歯茎の縁が丸く膨らんでる？
• 以前より赤みが強い？
• 口臭が気になる？

どれか一つでも当てはまれば要注意。

● 歯科医院でのチェックが最も確実

歯周病は自然に治ることはありません。

早ければ早いほど治療もシンプルに、費用も少なく済みます。

■ まとめ：歯茎の色は“体からのメッセージ”

• 薄いピンク → 健康な歯茎
• 赤色 → 初期の炎症
• 暗赤〜紫 → 歯周炎が進行
• 黒っぽい → メラニン or 重度歯周炎

歯茎の色は、毎日の歯磨きのついでにチェックするだけで分かる大切なサイン。

「もしかして…？」と思ったら、ぜひ歯科医院での診断を受けてください。